EC販売はどんなビジネス?メリットや種類・販売戦略について解説

EC販売のビジネスとは

インターネット上でさまざまなサービスが普及してきている近年、ECサイトを立ち上げて商品やサービスを販売しようと考えている人は増えています。しかし、ECサイトについてあまり知らないという人や、どのように運営していけば事業としてうまく運営し続けられるのか分からないという人は多いです。

適切にECサイトを立ち上げて事業を運営していくためには、EC販売についての知識を身につけておくことが大切になります。そこで今回は、ECサイトがどのようなものなのか、ECサイトを立ち上げるメリットや販売戦略などについて、詳しく説明します。

そもそもECサイトとは?

ECサイトを立ち上げようと考えている人は、まずはECサイトがどのようなものであるか、市場規模がどのように推移しているのかといった概要を理解しておく必要があります。

ECサイトがどのようなものかを理解できれば、ビジネスの方向性を明確にしたうえで具体的な戦略を立てながら運営できるようになるでしょう。ここからは、ECサイトの概要について詳しく説明します。

インターネットを利用して商品を販売するビジネス

EC(electronic commerce)は、日本語では「電子商取引」と訳されることが多く、インターネット上で商品やサービスを取引する行為全般を指します。中には「eコマースサイト」や「通販サイト」と呼ぶ人もいて、言葉は違ってもインターネットを利用した売買を行うことに変わりはありません。

そのためECサイトは、電子商取引を行うために利用するウェブサイトであると言えます。

取引形態としては、企業と消費者の取引が主流ですが、企業同士の取引や個人間の取引も、インターネットを通じて行われています。最近は個人でもECサイトを簡単に立ち上げられるようになっているので、今後は個人間取引も活発化してくるのではないかと言われています。

ECサイトの市場規模は年々拡大している

経済産業省によると、2019年における消費者向け電子商取引の市場規模は19.4兆円となっており、年々拡大し続けていることが分かっています。

物販系分野においては食料品や生活家電が、サービス系分野では旅行サービスが、デジタル系分野ではオンラインゲームが大きな割合を占めているのが特徴です。

企業間電子商取引や個人間ECの市場規模も年々増加しており、今後さらにECサイトの市場規模が増えるのではないかと予想されています。

また、米国や中国など、他国と取引を行う「越境電子商取引」の市場規模が増えていることも注目されており、ECサイトによっては日本国内だけでなく海外もターゲットにしてビジネスを展開しています。

ECサイトを立ち上げるメリットとは?

市場規模が年々拡大し続けているECですが、ECサイトを立ち上げて事業を運営することには、以下の4つのメリットがあります。

これらのメリットを知っておけば、これからECサイトを立ち上げて商品やサービスを販売するときに、どのような恩恵を受けられるかをイメージしやすくなるでしょう。

ここからは、ECサイトを立ち上げるメリットについて、詳しく説明します。

店舗を持たずに商品やサービスを販売できる

ECサイトで商品やサービスを販売すれば、実店舗を持たずに事業を運営できます。実店舗を持たなくて良いということは、家賃や地代、光熱費といったコストを削減しながら運営できるので、経費を抑えて利益を残しやすくなるのです。

ECサイトで商品やサービスを販売するときも、サーバー代やサイトの月額利用料、サイト構築の外部委託費用などのコストがかかるケースがあるため、場合によっては実店舗よりも導入費用が高くなることもありえます。

しかし、方法によっては無料でECサイトを開設できるなど、費用を最小限に抑えて事業を開始することもできるので、実店舗と比べてコストを抑えやすいのです。

幅広いエリアや人々が対象になる

ECサイトには、実店舗とは違って幅広いエリアへ人々が対象になるというメリットがあります。実店舗でも遠方からお客さんに足を運んでもらえますが、多くの場合は販売対象エリアが店舗周辺地域に限定されます。

ECサイトは、インターネットに接続できれば場所を選ばずに取引できるので、場合によっては日本国内だけでなく海外に住む人々にまで販売対象を広げられるのです。

実店舗を県外や海外に設置しようと思うと、想像以上に費用や手間がかかることもあります。なるべく多くの人に商品やサービスを体験してほしいのであれば、ECサイトで販売するメリットは大きいでしょう。

営業時間に縛られることがない

ECサイトは、インターネット上にお店をオープンしていれば、時間帯に関係なくお客さんにアクセスしてもらうことが可能。営業時間を気にすることなく商品やサービスを販売できるので、人件費や光熱費などの運営負担を抑えながら売上アップを狙いやすいです。

日中は仕事や家事・育児などがあって忙しい人など、深夜帯にECサイトを利用してショッピングをする人は多いもの。ECサイトを運営していれば、そのような人たちのニーズも満たしやすいので、売上を伸ばすチャンスが大きいと言えるでしょう。

顧客情報やアクセスした人の動向を把握しやすい

ECサイトで商品やサービスを販売すると、いつ、誰が、どのようなタイミングで購入したかといった情報を把握しやすくなります。

アクセスしたユーザーの年齢層や性別、サイトの離脱率やアクセス数の多い時間帯など、実店舗では把握できないような情報も入手できるので、状況にあわせた柔軟な対応が可能です。

事業の運営方法を修正したあとも簡単に効果測定を行えるので、PDCAサイクルを高速で回しながらECサイトをスピーディーに成長させられます。

ECサイトの5つの種類

ECサイトと言ってもさまざまな種類があり、大きく分類すると以下の5つになります。

ECサイトの種類ごとにどのような特徴があるのかを知っておけば、インターネット上で見かけるECサイトがどのような目的で運営されているのかを把握しやすくなります。

競合を分析して独自性があるECサイトを構築したり、事業目的に適したECサイトを構築するためにも、よく理解しておきましょう。

単店舗型

単店舗型のECサイトは、個人や企業が独自に商品やサービスを販売する際に構築するECサイト。

単店舗型と言っても、ECサイトの構築方法にはフルスクラッチやパッケージ型、オープンソース型やクラウドEC、ASPなどがあり、それぞれ異なる方法で立ち上げられています。

ECサイトの構築方法によって、コストやカスタマイズ性などに違いがあるため、どのようなサイトに仕上げたいか、どのように運営したいかによって選ぶべき立ち上げ方法が変わるのが特徴です。

企業間取引のECサイト

単店舗型のECサイトの多くが消費者向けに作られていますが、企業間取引のECサイトは、事業運営の効率化や売上上昇を狙って立ち上げられるものがほとんどです。

企業間取引には「クローズ型」と「スモールB型」の2種類があります。「クローズ型」は、すでに取引を行っている相手企業がIDやパスワードを利用することで自由に出入りできるタイプ。受注に関する業務負荷を軽減できたり、取引相手ごとに価格や販売可能商品が異なる場合に用いられます。

一方「スモールB型」は、企業が販売対象ではあるものの、地方の企業や小口の取引先といったロングテール層の顧客や、新規顧客を開拓する目的などに用いられます。このように、企業の運営方針によって、立ち上げるECサイトの種類が違うことを知っておきましょう。

ショッピングモール型

ショッピングモール型ECサイトは、「楽天市場」や「Amazon」のように1つのサイト上に複数のショップが出店しているサイトのこと。自社サイトのように独自性のあるサイトになりづらいですが、集客力の高さやアクティブユーザーが多く、売上を伸ばしやすいのが特徴です。

しかし、競合サイトが多く出店しているケースもあるため、店舗のジャンルによってはうまく売上を出せないことも。たくさんのショップの中でも、価格やサービス面などで差別化を図りながらファンを獲得していくことが大切になります。

オムニチャネル型

オムニチャネル型は、あらゆる販売経路を一元化することで、業務を効率化しながら売上を伸ばしていく手法。実店舗やECサイト、SNSやホームページ、カタログやサポートセンターなど、あらゆる販売経路をまとめられるので、ユーザーはECサイトを離れたことを意識することなくショッピングを続けられます。

在庫管理やユーザーの動向といった情報を、実店舗とECサイトで簡単に共有できるのも良いところ。顧客満足度を向上させるサービスをスムーズに提供できるので、運営コストを抑えてより多くの利益を残せるようになると期待されています。

越境・グローバルECサイト

越境・グローバルECサイトは、海外に販路を拡大していくことを目的として立ち上げるECサイト。日本以外のエリアに住む人々も販売対象になるので、より多くの売上を出すことも狙えます。

海外に実店舗を構えるためには膨大な時間と費用がかかるので、ECサイトを利用して海外に商品やサービスを販売しようと考える人は多いです。特に日本製品は海外からも評判が良いため、他国の同製品と差別化を図りながら売上を伸ばしやすいとされています。

ECサイト運営で知っておくべき販売戦略とは?

ECサイトを運営する場合、適切な戦略を練ったうえで商品やサービスを販売しなければ、思ったより売上を伸ばすことはできません。ここからは、ECサイト運営で知っておくべき販売戦略について、詳しく説明します。

事業戦略を具体的に考える

ECサイトをうまく運営するためには、事業戦略を具体的に考えることが重要。

どのような商品やサービスを、どの市場で、どのような方法で販売していくのかを明確にしておかなければ、思ったように売上を伸ばせなくなってしまいます。

まずは市場の動向や競合の有無などを総合的に考えながら、自店の置かれている状況を客観視して、強みや弱みをはっきりさせておくことから始めましょう。

そこから出店方法やECサイトの構築方法などを考え、どのように集客していくかといったマーケティング手法を検討していきます。戦略がはっきりしていると事業方針がぶれにくいので、一貫性のあるECサイト運営が可能になります。

効果的な集客方法を実践する

ECサイトは、ユーザーに商品やサービスを認知してもらえなければ、売上を伸ばすことができません。どのような方法で集客するかが重要なECサイトですが、ECサイトの集客方法にもさまざまな方法があります。

代表的な集客方法として、リスティング広告ディスプレイ広告といったweb広告や、ブログやSNSといったコンテンツマーケティングといった手法があります。どの層のユーザーを集めたいか、自社の商品やサービスをどのように伝えたいかによって選ぶべき集客方法が異なるので、適切なマーケティング手法を取り入れることが大切です。

ユーザーが使いやすいECサイト作りを心がける

ECサイトを構築するときは、デザインなどの外観ばかり意識してしまいがち。しかし、ユーザーの使いやすさを念頭に置いたECサイトづくりも重要です。せっかくアクセスしたECサイトが利用しにくければ、商品やサービスに興味を持ったとしても決済前に離脱される可能性が高くなります。

ボタンの色や大きさは適切か、手に入れたい商品やサービスをすぐに見つけられるかといった点を意識しておくことが大切です。また、豊富な決済方法が用意されているか、送料を抑えた配送方法を選べるかといった点もあわせて意識しておきましょう。

データの分析結果に基づいてこまめに修正する

データ分析は、ECサイトを成長させるために非常に重要な戦略です。一度オープンさせればほぼ自動的に運営できるECサイトですが、売上を伸ばし続けるためには常にECサイトを改善させる必要があります。

広告の配信状況やクリック率、ユーザーがどこからアクセスしてどのページを最も閲覧しているのかなど、ユーザーの動向を細かく分析しましょう。そこからユーザーのニーズを汲み取り、必要な場所を修正しながらよりユーザーが利用しやすいサイトへと改善させていきます。

分析結果によっては新たな需要が見つかり、新たなビジネス戦略を思いつくかもしれないので、幅広い視野で分析することが大切です。

ECサイトで販売をするなら「Hapima! ハッピーマーケット 」

ここでは、ECサイトの概要や立ち上げるメリット、ECサイトの種類や販売戦略などについて説明しました。ECサイトの販売戦略によっては、構築方法や運営方法が難しかったりコストがかかってしまうこともあります。

モール型ECサイトである「ハピマ!」は、導入費用や固定費用をかけずにネットショップを運営することが可能。ショップを立ち上げるまでのサポート体制もしっかりしているので、初心者でも簡単にECサイト運営を始めることができるのが魅力です。

販売手数料は売上があったときにだけ支払えば良いので、リスクを抑えたショップ運営ができます。「手軽に商品やサービスを販売してみたい」という人は、この機会に「ハピマ!」に出店してみてはいかがでしょうか?

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